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問題児

「この子は保育園では問題児なんです。」とあるお母さんがおっしゃいました。

「おいでよ風のいろ」に何回か遊びに来てくださっているお子さんのお母さま。

一瞬«うっ»とつまりました。私もいわゆる園に長年勤めていましたから、そんな風にはっきり園の先生が言うはずないことは分かっています。でも、先生から言われた言葉やこれまでのいきさつを要約すると、そうなるわけですね。きっと。

「でも、ここでは、ふっとあのこがいなくなっても、〇〇君どこいったのかな?あ、〇〇さんと一緒やね。ってあの子の個性だと認めてもらえるんです。」ともおっしゃいました。

確かに、気持ちの向くほうにどんどん進んでいくお子さんです。スタッフや親御さんの目や手がたくさんあるから、目をかけながら気を配りながらお子さんの興味を尊重できています。

 

本来の子育てって、そういうものなのではないかと思います。

お母さん一人で一人のお子さんにつきっきりだと、お互いに息が詰まってしまう。兄弟がいればなおさらどちらかに(たいていは上の子)我慢させてなんとか目や手を行き届かせようとする。

そんな子育てではなくて、一緒に集まっている人たちが「一緒に見てるよ。」とちょっと目配り気配りをして、お互いさまで子育てをしていくことができたら、お母さんたちはどんなに気持ちにゆとりができるでしょう。

風のいろでは、そうやってお互いさまと言いあいながら気兼ねなく過ごせる場を作っていきます。

 

さて「問題児」などいません。

問題としている大人がいるからそのように呼ばれてしまうだけ。

問題とならないように、環境を、人を、心持ちを変えていけばいいのです。